『鵺』シアタートーク

この日の終演後、シアタートークが開催されました。
司会は、いつもの元NHKアナウンサー堀尾正明さんです。
「こんなに沢山残って頂いて・・」いつもは、客席の1/3位のお客さまらしいのですが、本当に満席状態です。
堀尾さんが、客席に向かって男性と女性とどちらが多いかと、拍手の練習を兼ねてと
「ワタシは女性だと思う方、拍手して下さ~い」ぱちぱちぱち・・
「では、男性だと思う方!」ぱち・・・ぱち(笑)圧倒的に女性が占めております。
着物姿の女性も多く目立ちます。
堀尾さんは、昭和30年生まれだそうですが、
「では昭和30年代以降に生まれた方!」ぱちぱち。微妙に少ない(笑)
「皆さんの世代がこれからの時代を背負って立って行くんです」
堀尾さんの毎説、毎回ながら面白いです。
作家の坂手洋二さんは、次の現代能楽集『イプセン』のお稽古の為、残念ながら欠席です。

さっそくご登場されたのは、演出をされた鵜山仁さんです。きゃぁ~きゃぁ~めっちゃ素敵です★
三津五郎さんファンの方に負けないぐらい、熱い視線を鵜山さんに送っちゃおっと♪うきゃ
とはいえ、カキカキめもめも状態・・お約束のようにさくっと目を通して下さいね。

「(『鵺』は)ひときわ、マカ不思議な、最初と最後が全然違う・・
時代設定、地域とか、どうでしたか?ご苦労とか」と堀尾さんが、鵜山さんにうかがいます。
「(作家の坂手洋二さんが)割と勝手なト書きを書いてくれちゃって(笑)どんどん場面が変わっちゃって
(俳優達には)客席を駆けずる回ってもらったり、バタバタやってもらってます。
“舟が自由自在に動く”って、そんな簡単な事じゃないし(笑)
そんなこんなで書いてる方は勝手なんですけど(笑)」
実は・・と、鵜山さん、坂手さんは、本当の水(本水って専門用語で使うそうです)を使いたかったそうですが
早替わりがあったり、妖怪変化とか、仕掛けがあったりで、台本を読んだ時点で、
本水は使えないと判断したそうです。

最初に拝見した時は、最前列だったので舞台の奥の川辺の様子とか
ちょっとわかりにくかったのですが
この日は、ちょっと後ろの方で拝見できたので、川の様子がまるで本当の水を使って
いるかのように、水に反射するように光の加減がゆらゆらとしてとっても綺麗でした。

この舞台・・坂手さん、堀尾さん、鵜山さんと3人の全然違う舞台のイメージがあって
それらを美術の堀尾幸男さんと鵜山さんと話し合いながら
「必ずしも、1+1=3になったり、ー2になったりしながら」そんな化学反応を起こしながら
美しい舞台に仕上がったそうです。
舞台に転がっている石たちのお顔・・少なからず(美術の)堀尾さんに似ていると
いたずらっぽく笑いながらおっしゃった鵜山さん・・うふふっ賽の河原をイメージされてるそうです。
この石に関しては、坂手さんは何もなかったそうです。
それにしてもシンプルだけど、とても凝った舞台ですよね。
やはり全体的に坂手さんは、能舞台をイメージされて、堀尾さん曰く能舞台だそうです。
天井の鉄骨は、工事中の地下・・不思議な空間でしたね。
タイムトンネルみたい・・と、アナウンサーの堀尾さんがおっしゃると
「そお言われると・・はじめっから(鉄骨の天井が)あると時間、時空差を感じる」と、鵜山さん。
「でも・・作家は、本水使いたかったんですよね」
「無理って、言葉を使わずに、それよりこっちの方が良いって(笑)」BY鵜山さん
これら美術の堀尾さん一人の力ではなくて、会話の中から丁々発止というか、
言葉の化学反応から出来上がった舞台装置と鵜山さんはおっしゃいました。

ここで、出演者・・なんと全員いらっしゃいました!!すごい豪華ですぅ
さっそく堀尾さんが、たかお鷹さんのお姿をご覧になって
「ずいぶんリラックスされて(笑)これからゴルフにも行くのかって(笑)」
たかおさん「よろいが重いので(笑)」
いつも若々しいスタイルのたかおさんなのでした♪

同じく爽やかなお姿なのは、坂東三津五郎さん。
「2時間の芝居を4人だけでやっているので、大変ですが・・
ただ歌舞伎役者で日頃、色々な役を一日にやるので気が楽。
(歌舞伎と違って)一ヶ月のお稽古で一つの役だけを演じる事は、狭いところに押し込まれるような
感覚というか、へんな種族です」とおっしゃいます。
なので今回は、3つ役柄を楽しまれておられるようで、ストレスが残らないそうです。
逆に、文学座の加藤武さんに(歌舞伎の人は)
「よく15分の休憩で、駕篭かきから天皇陛下まで出来るね」と言われたそうです。
逆に『女の一生』を半年もやり続けるなんて出来ない(笑)
舞台では初共演とおっしゃる田中裕子さんについて
「同じ鍵盤を使っているのに、違う音が出る」と、
とても不思議で魅力的な女優さんとおっしゃいました。

実は、田中裕子さんとは文学座の研究所の同期で、同じく大スターになるはずだったと
おっしゃる堀尾さんが、田中さんに「同期なんですけど、覚えてますか?」の質問に
あいまいな笑顔を見せる裕子さん。いやぁ素敵な女優さんです。
ちなみに研究所の昼間部に裕子さん、夜間部に堀尾さんがおられたそうです。

メディアやインタビューを受けないことで有名な裕子さんだそうですが
デニムに白いシャツ姿の飾り気のない裕子さん★かっこいいです。
「今回、出て下さったのは?」と堀尾さん
「この後、飲み会があるので、飲み会だけ出るのも悪いかなぁと(笑)」
芝居について、堀尾さんから聞かれると
「2時間で終わるのが良いなあと、休憩がなくて
観てるお客さんも楽なんじゃないかなぁと思うんですけど
始まっちゃったら、がーっと行って目まぐるしく変わるので気持ちの上では休めない」
なんと裕子さんは、休憩無しの芝居へのご出演は、初めてなんだそうです。
そんな裕子さんに、違う女性を3役演じる上でどうですか?と堀尾さん
「わけわかんない(笑)でも、自分で想像できる範囲でしか出来ないから・・」
演じてる途中で順番がわかんなくなっちゃたりと、可愛らしいオーラーが出まくりで
誰もが微笑んでしまいそうな魅力的な裕子さんです。
「老体に鞭打って、動かないのに反っちゃって村上くんに支えてもらっちゃった(笑)」
第二部<川辺の女>の昔の恋人同士の村上さんと裕子さんのお二人が
舟に乗っているシーンで、突然裕子さんが後ろに頭を反って、その頭を村井さんが
「おおっと」両手で支える場面がありましたね。
「イナバウワーでしたね」と堀尾さん。
「稽古場でいきなりキター(笑)危ないって」と村上さん
途中で「マイク使って下さい」と堀尾さんに言われたり、可愛い裕子さんです。

堀尾さんに改めて、一番若い格好と言われてしまった(笑)たかお鷹さん
「(服装について)涼しくって良いですよ(笑)」
第三部<水の郷>では、顔を汚しての登場ですが・・
「うどん粉を練って、くっつけてる。みなさんの衣装に付かないように」
「ぱりぱりで、目に入って痛い痛い・・鵺になっちゃいました」
芝居については
「坂手さんの作品は、5本目だと思いますが一番難しい」とおっしゃいます。
「よくもこんな難しい本を書きやがって(笑)」
たかおさんてば、演出の鵜山さんから「ちゃんとやってください」と言われたそうです(笑)
「いやぁ、台詞覚えるのも遅いし、どうやったらいいかわからなくって・・」
「坂手さんは、皆で作りながら書いていくタイプですよね」と堀尾さん
「演出家(鵜山さん)も最初わからなかったと思いますよ」

最後のご紹介は、村上淳さん
村上さん「勉強になります。ハイ」
堀尾さん「6人中4人が文学座出身。二人だけ違う・・」
村上さん「文学座ってすごいですね」
堀尾さん「すごいでしょう(話が変わって)どうですか?武将から最後は外国人になっちゃって」
村上さん「まだまだ本番あるので、これからも見つけていかなきゃいけないし・・・」
村上さんって、普段の声はおっとりした感じで優しい声をされてるんですね。

ご出演者皆さん個性的で、色んな雰囲気をお持ちで、すごい面子だなぁと・・
さて質疑応答に続きます。
by berurinrin | 2009-07-21 22:05 | イベント
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