コメディ・フランセーズ『神の曲芸師』

コメディ・フランセーズ『神の曲芸師』 in 銕仙会能楽研修所(6/28)

作   ダリオ・フォー
演出 クロード・マチュー
出演 ギヨーム・ガリエンヌ

結婚式で祝辞として、福音を引用して神の言葉を語ったフランシスは、聖職者から
「許しを得ずに勝手に福音を語るなど言語道断」死刑になると脅されます。
ローマ法王に謁見して活動の許しを乞う為、仲間達と巡礼の旅に出ます。
自分の信念を曲げずに、陽気で優しい言葉で語る彼に惹かれていくのは、貧しい人々だけでなく
鳥や動物達も彼の言葉に耳を傾けます。

♪ぶぅらざぁ~さん、あ~、し~すたぁ、む~ん♪という音楽が耳に残る
『シスターサン・ブラザー・ムーン』という映画を観たのは、学校のクリスマス会での事でした。
アッシジのフランチェスコの青春物語。水辺で女性に洗礼を授けているシーンが美しかったなぁ・・。
カトリック系の学校で6年間過した私は、聖人の中でもアッシジのフランチェスコが一番印象的でした。
祈りの言葉も慈悲に満ちていた覚えがあります。
その後、ミッキーローク主演の映画『フランチェスコ』も公開されて観ましたが、
ちょっと私的にはイマイチ・・・・だったかなぁ。
当時のパンフがすぐ探せてパラパラ~っと、いやぁ昔のミッキーロークってかっこよかったんですねぇ。

アッシジのフランチェスコが生まれたのは1181年。
イタリアのウンブリア・アッシジで生まれた彼は、とても裕福な織物商人の息子として生まれ
若い頃は放蕩息子だったそうですが、隣国のペルージアとの戦争で捕虜になり、捕虜生活を
送った後、開放され元の生活に戻っても、享楽生活に以前の楽しみを見出せなくなった
彼の心に映るのは、病人や貧しい人の姿だったそうです。
25歳の時、サン・ダミーノの寂れた教会で「私の家を修理せよ」という天からの声を聞き
活動を始めた彼を、とがめる父に対して全ての遺産相続と持ち物を破棄し、家を出てしまいます。
その後、フランシスコ会を設立し、教皇から彼を含めた仲間達十二人の巡回伝道師としての資格を
得て1219年までには、フランシスコ会は5千人の修道士を抱えるほどになったそうです。
会則は、喜びと愛に満ちた神への崇拝と清貧の誓い
その後は、清貧と謙虚心をさらに強調させたそうです。
けれど、死を迎えるまでの2年間、体は衰え、最後は目が見えなくなるという苦痛の日々。。。
死後二年で列聖されたそうです。

と、踏まえた上で、この『神の曲芸師』すごく楽しかったぁぁぁ
能楽堂でギヨーム・ガリエンヌさん演じるフランシスは、とてもピュアで軽やかな青年のよう
(実際は、ギョームさん・・そんな青年じゃないのですがf(^_^;))で、彼をからかう教皇の
言葉のとおりに、家畜の豚たちに福音を語り、そこで得る満ち足りた幸福感や
彼の言葉に鳥達が集う光景が、きらきらと浮かんできます。
この時の、鳥を表す手振りがとっても綺麗でした。。
小道具は、長いテーブルとイスだけ・・・
身振りも最低限の動きだけで、ひたすら言葉で語ってこられます。
時折、客席に問うように言葉を掛けたり・・特に声音を変えてるわけではないのですが
色んな人物が現れたり消えたり・・なんか魔法に掛けられたみたいに魅入ってしまいました。

能楽堂もコメディフランセーズも初めての体験でしたが、とっても新鮮!
入り口で靴を脱いで、畳にさぶとんの客席(段差があるので、負担がかかりません)は
日本人に混じって、フランス人の方も多くて、国際色豊かで、華やか~★
能気分も味わって、何気に新国立劇場『現代能楽集 鵺』(演出は、うふふっ鵜山仁さんです♪)
の予習をしちゃった気分でした。

6/28(日)のみ  in 銕仙会能楽研修所
c0023954_21553171.jpg

この写真「どーもすみません」て思えるのは私だけでしょうか(笑)
by berurinrin | 2009-06-28 23:10 | 観劇感想
<< 文学座6月アトリエの会『結婚』1 対談:演劇とは何か?-クリステ... >>