『八十八の会』アフタートーク

この日の受付は、研修科を卒業されて準座員に昇格したばかりピカピカの女優さん
永川友里さんと、同じく下池沙知さん。お二人ともとっても綺麗な方ですね。
座席の案内は、高橋礼恵さんと先日の『オイディプスの娘』でハナタレながら頑張った(笑)
わたしのかーいい弟の佐藤麻衣子さん!(* ̄m ̄)プッ
あっ、麻衣子ちゃんは『花咲くチェリー』にご出演です!

文学座有志による自主企画公演『八十八の会』の初日を迎えたこの日の終演後に
『朗読劇 春子』の作者である上崎収さんをゲストに、演出の戌井市郎さん始め
出演者全員参加という、豪華なアフタートークが行なわれました。

舞台に登場されたのは、吉野正弘さんの進行で戌井市郎さん、山本道子さん、清水馨さんの
『春子』チームの皆様。まずは、成井市郎さんから
初日を迎えたこの日(4/4)が、杉村春子さんの命日であり十三回忌ということで
この日に合わせて・・という事では、ないのですが・・とおっしゃりながらも
感慨深げにご挨拶されました。
そして、作家の上崎収さんのご紹介されました。

上崎さんは、福岡住在の方で、生前からの杉村さんのファンの方で
35.6年前の文学座のアトリエに憧れをお持ちだったそうです。
戌井さんから、書くきっかけは?と質問されて
杉村さんが福岡で行きつけのレストランがあったそうで、
そこで、ウエイトレスさんの動きを追って、その仕草を芝居の勉強にされていたのが印象的だったそうです。
そのレストランで、杉村さんと面談された時、その前に食事をされたそうですが
杉村さんが、食事後下を向いているので「なんだろう?」と思ったら、
口紅を付けておられたそうで、すぐに身支度をされている姿に
さすが女優さんなんだなぁ~と思われたそうです。
わたしなんて、食べてすぐに身支度をしないっすからねぇ(笑)
「食った、食った」と、いい加減満足して、あっ化粧直すの忘れた!って、
歩きながらリップクリーム塗っちゃいますから!(* ̄m ̄)プッ
いい年して女性としてどうよ!って感じですね。。がははっ・・まっ、いっかぁ

戌井さんが、上崎さんに書いて頂こうと思われたきっかけは
その当時は、杉村さんの生前のお話でしたが、上崎さんの長編小説というか原稿の中に、
杉村さんが出ていたそうで、その後、杉村さんがなくなった後に
色々な「杉村春子伝」みたいなものが出版されたそうですが、
上崎さんは、フィクションを上手く取り入れているそうで、それを踏まえてお願いしたかったそうです。
今回、伝記として書くには、30分には収まりきれないので2回に分けて
なかなか知りえない部分の杉村さんの姿を綿密に調べられて書かれておられるそうです。
例えば、広島に2台しかピアノがない時代に杉村さんが持っておられたとか
杉村さんの性格の片鱗とか・・
もう一つお願いしたのは、杉村さんの継母・ヤスさんを主演との事だったそうです。
戌井さんは、ヤスさんにお会いされた事があったそうです。
「もうちょっと痩せて小さかった方だった(笑)」と、演じられた山本道子さんをご覧になりながら
山本さんに「演じられどうでしたか?」と

山本道子さんは、鳥取の田舎に住んでおられたそうで、ヤスさんとは状況が違っても
同じ故郷を思う気持ちを想像できなくはないです。とおっしゃっていました。
東京で暮している時間の方が、田舎で暮していた時よりも長いけれども
きっと死ぬまで、故郷は同じで田舎に帰りたい。と、いう気持ちは持ち続けるんだろうな
故郷は大事な宝物であるとおっしゃいました。

そのヤスさんの生まれた場所は、広島の三吉という場所で
旅公演の途中に立ち寄った話を戌井さんが話されました。
今回、完璧な三吉弁にしてしまうと、理解できないのでは?ということで
山本深紅さんに広島弁をテープに吹き込んでお稽古をされたと、戌井さんが教えて下さいました。
田所さんという方は、モデルがあって“オオキアツオ”さんという詩人の方とお母さんの千代さんとの
交流が杉村さんの幼児期にあったそうです。
これらも上崎さんが現地に行って、入念に調べられたそうです。

また、本来は“杉村春子”さんを登場させたくなったと、おっしゃる戌井さん。
第2弾もあるそうで
それは、森本薫さんと杉村さんとの事ではなくて、杉村さんの知られていないエピソードで
やりたいと構想されておられるようです。
「期待してください」と、戌井さんのお元気なお声!もちろん期待してます♪

その後、『かくて新年は』ご出演の皆様全員が舞台に登場されて、
自己紹介と次回公演のPRなどをお一人つづされました。
実は、『かくて新年は』に杉村さんは、ご出演された事がないというびっくりなエピソード!
この作品や『華々しき一族』は、戦争中「こんなのんびりした作品はだめだ」という理由で
上演できなかったそうです。
やっと『かくて新年は』を上演したされた時、文学座の3人の創立者が観に来られ
「面白かった」と言ってくれて、作品を褒めて下さったうえに、お客さまにも好評で
翌年に『華々しき一族』をやれせてもられたと、戌井さんが当時のお話を披露して下さいました。

相変わらず、メモメモカキカキ状態なのでさくっと斜め読みでお願いします。
モリヤビル稽古場1階での第一弾の上演でしたが、いい空間ですね。
これからの上演もとっても楽しみです!

次回、八十八の会は『華々しき一族』と難しくて面白いとおっしゃる『退屈な時間』を
予定されているそうです。うふふっめっちゃ楽しみですね★
by berurinrin | 2009-04-07 22:23 | イベント