文学座本公演『グレンギャリー・グレンロス』バックステージ

この日の受付の手伝いは、『トムは真夜中の庭で』で、トムの弟ピーターを演じられました。
優しい語り口がとっても素敵だった椎原克知さんと『口紅』では銭湯を営む小林勝也さんの
表情豊かな孫・桜庭遥さんを演じられた吉野実紗さん。
物品販売のコーナーでは、TVドラマ『ゴンゾウ』で刑事さんを演じられていた清水圭吾さん。
毎回、たくさん画面に映っておられましたよね。
ちょっとワイルドでかっこいい清水さんでした。

終演後、バックステージを拝見させて頂きました。
案内をして下さったのは、演出部の寺田修さん。
めがねを掛けておられますが、その眼差しは穏やかでとても優しい~目をされたお方です。
まずは、
1幕は、中華料理店の一室
2幕は、荒らされた事務所
休憩15分間の間にすごい場面転換になっていましたよね。
びっくりのその仕掛けは、舞台の上に・・。
なんと中華料理店の壁が、吊られていました(笑)
舞台の後ろは、すでに事務所のセットがあって
1幕の中華料理店の壁の裏では、2幕の出番を待つ事務所のセットが待機していたのでした。
その中華料理店では、美味しそうに食べていましたよね。
きっと、芝居を観た後にご飯を食べるとしたら
迷わず中華が食べたくなります。
で、何を食べていたか?伺ったところ
「かた焼きそば」と「杏仁豆腐」だったそうです。
実は、芝居中にマーロウさんを演じられた坂部文昭さんがパクッとお口にいれたのは、
「杏仁豆腐」だとすぐわかりました。へへへっ

めちゃくちゃに荒らされた事務所のシーン。幕が開いたとたんびっくりしましたね。
目に入るスチール机とロッカー・・・これは、実際に文学座の事務所で使われたものだったそうです。
新しい事務所に変わって、廃棄せずにとっておいたそうです。
リサイクルですね。エコですね。
さすがに味わい深い色合いになっていましたね。
舞台からは見えない、机の上においてあるスチール製の引き出しには、長年事務所で
使われていたのが分かっちゃう印があったり・・近くで拝見すると微笑ましくなります。

同じようにロッカーも・・使っていないロッカーの中に、むしろ発見(爆)
怒ったモスが、事務所から出て行く時にロッカーからコートを取り出す時に
内側に貼っていた写真気が付きましたか?
なんとマリリンモンローの写真でした。
モスさんったらモンローさんのファンですかね♪

正面の扉・・ベイレンが事情聴取するためにおっかない顔をして出たり入ったりしていましたね。
客席から見えるところには、スチールの衝立がありますが、その上手奥には
パイプ椅子が3脚並んでいました。
そこにベイレンさん始め、順番に事情聴取される方々がちょこんと座って
出番を待ってる姿を想像すると、なんか面白いですね。

事務所には大きなポスターが張ってありましたが気が付きましたか?
販売する土地のPR用ポスター。
この2枚のポスターは初演の時からのものだったそうです。
近くで見ても本当に綺麗なポスターで、劇団のものを大切にする姿勢がほのぼの伝わってきます。

ウィリアムソンのお部屋は、ちゃんと机と椅子がおかれていました。
几帳面そうなウィリアムソンさんだけに、ちょっと殺風景かな(笑)
ドアの上のガラスは、壊された後がくっきり・・ギザギザの割れ目が超リアルです。

乱雑な事務所に散らばったタバコの欠片・・・これすべて作りものでした。
ちゃんと焦げまでついて、すごい細かーい♪
ファイルと思いきや中身は、台本だったり
シビヤなお話だけに、客席からは見えない部分で色んな遊び心いっぱいな工夫が
見え隠れしていて、なんか癒されますね

このバックステージの最中に、ひょろっとお顔を見せて下さったのは
この事務所のボスで、スーツをかっこよく着こなすウィリアムソンを演じられた押切英希さん。
かっこよかったですよね。あの冷たい眼差し・・流し目・・もうバチンバチンと
きゅあ~!!とういう感じでした。
キラービーム炸裂してましたね!!まさに男の色気!
くらくらしました(笑)
初演は大出俊さんが演じられたウィリアムソンさん。
初演を拝見した時、最後に大出俊さんがゲイっぽい仕草をするシーンがあって、
思わず「えええっ」ってびっくりした記憶があったのですが、
今回、押切さん演じるウィリアムソンには、そんな仕草は見えませんでしたが
彼を罵倒する言葉の中にあったように、やっぱりゲイなんだそうです。
直接的な態度や言葉としてみせずとも、漂う雰囲気はかなり色っぽかったですよね。
華々しき一族』でも姉妹に愛されるモテ男・須貝さんを演じられておられました。

そしてもうお人方は、強面警部さんを演じられた石橋徹郎さん。
いやぁ怖かった・・出番は少ないながらもそのインパクトは抜群でした。
正面の扉から出たり入ったりその都度威嚇のまなざし・・・ひぇ~
最後は、レヴィーンを演じられた清水幹生さんの襟をチョンと摘まんで
「はいはいはい・・いいから」みたいに奥のお部屋に連れて行っちゃいました。
前回『口紅』では、売れない漫才コンビ・ツービールたけしさんを演じられた方とは思えない(笑)
でもそのギャップが素敵なんですよね。
石橋さんとお話していると、その大きくて真っ直ぐな瞳に吸い込まれそうな気が・・・。
いやいや・・わたしは一途な女ですから(笑)
by berurinrin | 2009-03-10 23:02 | 稽古場/舞台裏話