新国立劇場演劇研究所修了公演『珊瑚礁』

平成20年度 文化庁 新進芸術家育成公演事業
新国立劇場 演劇研究所の成果『珊瑚礁』 in 新国立劇場小劇場(2/28)

作   深津篤志
演出 栗山民也

いつもと同じ朝、電車に乗って会社に向う私達。
けれどそこには壁が立ちはだかって、会社にたどり着けません。

深津篤志さんの書下ろしって事で、やっぱりちょっと難解なお芝居でf(^_^;)
あ、でも桃園会の『電波猿の夜』よりは、まだ何とかって感じです(笑)

パンフレットの中にある、「作者のことば」の中で深津さんが語っておられる
<・・時折聞こえたのは、川向こうから聞こえてくる
サイレンと、ヘリコプターの音、風が吹いて何かがカラカラと崩れる音、
誰も話しません。誰も泣きません。鳴いているのは小鳥です。・・・>

大きな災害、戦争ともとれる突然の出来事で
いつもの生活を送ろうとしていた人々が、一瞬の内にその生を奪われ
余りの突然さゆえに死んだ事され理解できない彼らの体と切り離された記憶だけが、
それでも空を飛ぶ鳥たちに運ばれていったのかもしれません・・・。
関西で主に活躍される深津さんはきっと
当時震災地とは、少し離れた場所で体感されたのでしょうか?!
その時の強烈な印象が、どーんとした重い空気圧となって全体の底辺に流れているような、
重くて、辛いうずまくきわどい残忍さが潜んでいる気がしました。

追憶のお話・・。そう深津さんは、文章の終わりに書かれていますが
実際の記憶、彼らの証言なのかもしれない・・・そんなありえない事を
真剣に思ってしまいそうな・・ちょっとぞくっとするお話でした。

さて、この公演は新国立劇場演劇研究所第二期生の卒業公演です。
深津さんが、彼らの為に書き下ろしただけに等身大の彼らの姿を見ることができます。
さすが難関を経て国の機関で勉強された彼らだけに、レベルは非常に高いし
一期生たちは、すでに活躍の場を広げられておられます。
初めて拝見した彼らの姿は、とても瑞々しくて、この美しいチラシのように青々しいです。
作品としては、もうちょっと人間関係が絡み合った芝居を観たかった気もしますが・・・。

そんな彼らが気になる!という皆様(笑)
シリーズ・同世代[海外編]スペシャルイベントというのがありまして
公演期間中に番外連続リーディングが3作品本編公演期間に上演されます。
それも本公演のチケットがあれば無料!!
第三期研修生達がご出演です。
わたしは最初、鵜山仁さん♪が演出される『タロットカードによる五重奏のモノローグ』だけ
観よっかなぁ・・なんて邪な考えを持っていましたが、できる限り全て拝見したくなりました。
それにしても番外編のイベントは盛り沢山、特別編のシアタートークは3回共に鵜山さんが司会だし
・・きゃっ嬉しい♪

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2/28(土)~3/2(月)まで in 新国立劇場小劇場
by berurinrin | 2009-03-01 13:05 | 観劇感想
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