『舞台は夢・イリュージョンコミック』シアタートーク1

天気予報の通り、冷たい雨が降ってきたこの日
『舞台は夢・イリュージョンコミック』のシアタートークが行われました。
やっぱりメモメモ書き書き状態、自己解釈満載なので・・温かい眼差しで
さくっと目を通して、雰囲気を感じて下さったら嬉しいです。
勿論、うーさま中心ですが・・
あっ、ネタバレもあるかもしれません。ご注意を!!

司会は、おなじみの堀尾正明さん。
文学座研究所卒業の堀尾さんは、司会の仕事の傍ら、芝居の世界が忘れられず
5年ほど前からシアタートークの司会を続けておられるそうです。

早速、登場されたのは演出の鵜山仁さんです!!きゃーきゃー♪
黒いタートルネックにジャケット姿の鵜山さん★とってもかっこいいです。

「我々、今日はスリッパなんですよ」と
お二人の足元は、おおっスリッパ。
中央の舞台の上に椅子を並べて、シアタートークが行われているのですが
光沢を出す為に、表面を塗ってるそうです。

まずは、鵜山さんと堀尾さんのざっくばらんな対話形式で、話が進んでいきます。

400年前、徳川幕府の時代にフランスでコルネイユさんが書かれたこの戯曲。
一行12音節で出来ているそうで、
「この長い台詞も連歌、リズム、調子で覚える・・って、いうのは言い分で
日本語に訳すとそうはいかない(笑)
母国フランスでも、最近はリズムを崩したりして上演されているそうで・・」
と、鵜山さん。
「長い台詞をしゃべってる姿を側で見るのが好きって、だから対面式にしたっていうか(笑)」
例えば、舞台の上の息子クランドール(堤真一さん)の動きを、
父親が舞台の下から眺めていて、その姿を観客が眺めるという構図や
死んでも神父様が来てくれなかったり・・(カトリックの国なのに・・)
ルイ14世の時代によって、いずれにしも(芝居というものが)国の文化として取り込まれ
規則に適った芝居になっている。と、文化も枠に中に収まるという・・

「テーマは不倫。解りやすいですね」と、嬉そうに堀尾さんがおっしゃいます。
堀尾さんってば、色々とうなずく所があったそうです。

舞台の終盤に、頭上から落ちてくる赤い布・・・「綺麗でしたね」BY堀尾さん。
「あれねぇ・・もう、100発100中(笑)で、今日は上手くいきました(爆)」BY鵜山さん
そういえば、この日は、赤い布はふわりと上から俳優さん達を覆い被さるように
包み込んでいました★
前回、拝見した時はバサッと(笑)と、俳優さん達の隣に落ちてました。あはっ
「ライブの良さですね。何が起こるかわからない」BY鵜山さん
「上から衣装も吊ってあって、素敵でしたね」と堀尾さん。
ホント素敵でした。それもただ吊ってあるわけじゃなくて、
それぞれ着ている状態のように衣装が丸みを帯びていて、
とってもゴージャスで綺麗でした。
「衣装の大田さんが丹精してくれた衣装で、言っちゃっていいのかなぁ・・」と、鵜山さん
(『山の巨人たち』の衣装プランナーの)フランス人の方に了解を取って
『山の巨人たち』で使った衣装も中に混ざっているそうです。

「それにしても長台詞ですね。堤(真一さん)さんが、「最近物覚えが悪くなってきた」と
おっしゃってましたよ」BY堀尾さん。
TVで(フィギュアスケートの)「NHK杯」をご覧になった鵜山さんが
アナウンサーの「魂のトリプルアクセルを・・」という言葉が、心に引っかかったそうで
「お稽古場で「魂のトリプルアクセルを見せて欲しい」と言ったら
本当にくるくる回った俳優がいて・・芝居のって言葉を付けるの忘れちゃったもんだから
まぁ、高田(聖子)さんなんですけど(笑)」
長台詞にしても、人間の可能性というか、なにかめずらしものを見たかったと
おっしゃった鵜山さん。
客席にしても舞台に新鮮な驚きを感じて
舞台装置、は本当にびっくり箱のように人や物が飛び出したり、
珍しいものが一杯ちりばめられた舞台でしたね。

支度が整ったようで、段田安則さん、秋山奈津子さん、高田聖子さんが登場されました。
段田さんは、来年2/14~『夜の来訪者』を初演出・出演されるそうで
宣伝を兼ねたご挨拶から始まりました。
怖がり屋のほら吹き隊長(笑)面白かったですよね。
舞台から飛び降りる度に、屈んで膝を抱えて「うっ」とか「あっ痛い!」の一言がツボでした。
「まだ台本通りに台詞が言えていない」と・・それにしても長台詞。
「大変ですね」と労う堀尾さんに、対して
お稽古場で毎日声を出して読んでいれば自然に覚えるので、
そんなに苦労じゃないそうです。
台本はかなり前から頂いていたそうですが、お稽古が始まってから
じわじわ覚えたと、段田さんって面白い方ですね。
朗らかに冗談を交えて笑いながらおっしゃる言葉に引き込まれます★

秋山さんは、きりっと美しい方で「イザベルはまっとうな役です」と微笑む姿が
また美しいなぁ~と、

「トリプルアクセルの高田です!」と、爆笑を誘ったのは高田聖子さん。
「通し稽古の時に、鵜山さんから(「トリプルアクセルを・・」)言われ
このハツカネズミのように空回りしながら、イマイチと言われながら演っています」
堀尾さんから、鵜山さんの演出はどうですか?と聞かれた高田さん
「(稽古場で)白目を剥くんですよね。おほほっと、すごいテンション、トリッキーな感じ。
役者をやったらどうでしょう?と聞いたら「やだ。怖い」と言われました(笑)」
白目を剥く鵜・鵜山さん?!うわぁ想像つきませんが・・ちょっと見てみたい気がします。
今回の古典劇について「苦労された点は?」の問いに「すべて」と答えられました。
「古典劇で、ちゃんとした日本語で喜劇で・・つい、手近な面白い所でやっちゃおうと
考えちゃう・・いかんなと」
高田さんといえば、劇団新感線の看板女優さん。
笑いのセンスについては、問題無いと思いましたが
「劇団新感線とは、笑いの着地点が違うので、又違う難しさがある」BY高田さん。
高田さん演じるリーズさんは、かわいそうな役柄で
「好きな人からは愛されずに、好きでもなんでもない人と結婚する羽目に・・
色んなことを思いながらも、踏み出せない女性」BY高田さん・・・う~ん、切ないですね。

今回は、シアタートークに参加のお客たくさん客席にいらっしゃいました。
そんな客席の光景を眺めながら段田さんが
「堤(真一さん)が来ると思って(こんなにお客様が残っているのですか)?」
「もともとスケジュールの都合で、堤さんは不参加で告知もしてありましたと
それにもかかわらず、沢山のお客様が残って下さっています」BY堀尾さん。

さて、質問コーナーは次回に続きます♪
by berurinrin | 2008-12-15 23:12 | イベント