劇団青年座公演『MOTHER』

劇団青年座・紀伊國屋書店提携公演
マキノノゾミ3部作連続上演『MOTHERー君わらひたもうなかれ』 in 紀伊國屋ホール

作   マキノノゾミ
演出 宮田慶子

女流歌人の第一人者と、もてはやされその人気はとどまることを知らない
与謝野晶子さん(キムラ緑子さん)ですが、本来の姿は、与謝野鉄幹さん(山路和弘さん)
の妻であり、子沢山の母として与謝野家を切り盛りしておられます。
鉄幹さんは、文壇に新しい風を呼び込みましたが、それも過去の話。
今や作風が古めかしいと、妻の晶子さんとは正反対の周りの批評。
鉄幹さん自身も察しているようで・・・卑屈な夫の態度に晶子さんは苛立ちが募ります。
それでも与謝野家は、鉄幹さんを師と仰ぐ若い作家達が集う場となっています。
けれど、この時代は軍国主義そして男性主導の時代。
晶子さんと交友を深めた菅野須賀子さん(那須佐代子さん)は、社会派主義者として
逮捕され処刑されてしまいます。

決して女性には優しくない時代に、颯爽と生きた一人の女性の姿が
眩しいほどに爽やかにふてぶてしく愛しく描かれていました。
毅然として真っ直ぐに生きる晶子さんの根本には、鉄幹さんへの愛情が
あるからこその人生があって、時にがつんとぶつかりながらも
夫婦の愛情の形は、羨ましいほどに温かく感じました。

晶子さんを演じたのは、キムラ緑子さん。
「怒った顔が美しい」という、台詞通りにどの表情も人間味溢れていて
美しい素敵な女優さんです。
後半、幽霊となって登場する須賀子さん・・新国立劇場『オットーと呼ばれた日本人』
うふふっ鵜山仁さん♪演出作品に、ご出演されていましたっけ・・
所作の美しい綺麗な女優さんだなぁ・・と、思っていました。
今回は、きりっとした須賀子さんを、さっぱりと毅然とかっこよく演じておられました。
新国立劇場といえば『屋上庭園/動員挿話』にご出演されていた山路和弘さん。
渋くておっかない(笑)イメージが、覆されました(爆)・・・客席から落ちそうになりました。
いやぁ~すごく面白かっこよかったです。
コメディのセンスをお持ちの方とは・・ついぞ知りませんでした。
あの晶子さんが愛する理由がわかる・・そんなクールで人間味溢れる鉄幹さん。
素敵でした・・ぽっ~☆彡
昨年、一年間フランスに留学されておられた大家仁志さんは、革命家。
土臭い男っぽさと粋な雰囲気が、魅力的なお方です。
本場仕込みの流暢なフランス語(?!)を聞かせて下さいました。

「お祭り好きで元気で明るい劇団をイメージするとしたら」と、聞かれたら
わたしは迷わず「青年座」と答えます(笑)
今回も「マキノノゾミ3部作連続上演」という大きな企画だけに、ロビーも
賑やかで活気いっぱい★
これからもびっくりする企画で楽しませて頂きたいです。
期待してますからっ(笑)ビーバーのような笑顔が魅力の制作のSさん(*^_^*)

11/21(金)~11/30(月) in 紀伊國屋ホール
by berurinrin | 2008-12-01 23:11 | 観劇感想
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